浜松でテナントを借りて出店・移転を検討する事業者の方にとって、物件選びは「家賃」や「立地」だけでなく、工事費・運用コスト・開業までのスケジュールまで含めた投資判断です。
このとき見落とされやすいのが、電気容量・ガス・給排水といった“事業インフラ”の条件です。 Source
これらは契約後に制約が見つかると、追加工事やレイアウト変更が必要になり、結果として**開業計画(資金計画・工程・収益計画)**に影響します。だからこそ、内見時点で「分かること」と「必ず確認すべきこと」を整理しておくことが、堅実な出店判断につながります。 Source
1. 先に結論:工事費が想定以上になる原因はこの3つ
工事費が膨らむ原因は、多くの場合、次の3つに集約されます。 Source
- 電気容量が不足している(または動力が使えない/増設上限が低い)
- ガスの条件が業態と合っていない(都市ガス/LP、引込み、増量の可否)
- 給排水の制約で設備配置が成立しない(排水経路・口径・勾配・床条件)
重要なのは、内見時点で100%確定できない項目があることを前提に、**「当たりを付ける」→「確認事項を固定する」→「契約前に確定する」**という順番で進めることです。 Source
2. 内見時に分かること/分かりにくいこと(判断の精度が上がる切り分け)
内見は、設計を完成させる場ではなく、「この物件で事業計画が成立するか」を見極める場です。 Source
内見時に分かる(現地で確認できる)
分電盤の状況、回路の余裕感、200V(動力)の痕跡、メーター類の有無、給排水の立ち上がり位置、トイレ位置、床の逃げ(床上げが必要そうか)、屋外の桝(マス)の有無など。 Source
内見時に分かりにくい(=質問・資料・調査で詰める)
契約容量の上限、受電設備側の制限、ガス増量の可否、排水の勾配・口径の適合、工事区分(どこまでが貸主でどこからが借主か)など。 Source
「分かりにくい項目」を曖昧にしたまま進めると、結果として追加費用・追加工期が出やすくなります。 Source
3. 電気容量:最初に確認すべき“事業の土台”
内見時に見るポイント
- 分電盤(主幹容量・回路数・空きの有無)
- **動力(200V)**が必要な業態か(厨房機器、大型空調、美容機器など)
- 空調の方式(個別か、建物側設備か)※電気負荷の見立てが変わります。 Source
内見時に必ず聞く質問(テンプレ)
- 現状の契約容量(または主幹容量)はどの程度ですか
- **動力(200V)**は利用できますか
- 容量アップは可能ですか。可能なら上限はどこですか
- 増設が必要な場合、工事区分と費用負担はどうなりますか(貸主/借主) Source
長期的に見ると、開業時点で足りていても、設備更新や追加導入で負荷が上がることがあります。電気は「今足りるか」だけでなく、将来の設備更新まで含めて余力があるかが重要です。 Source
4. ガス:業態によっては収益性に直結する
内見時に分かるポイント
- ガスメーターの有無(大枠の状況は把握できます)
- 既存の給湯器・ガス機器の有無(過去の用途のヒントになります) Source
内見時に必ず聞く質問
- ガスは都市ガスかLPガスか
- 引込みは既存か、新設が必要か(道路側工事の可能性)
- 使用量が増える場合、増量は可能か
- ガス工事が必要な場合、工事区分と費用負担はどうか Source
事業を成功させる観点で見ると、ガスは「あるかどうか」よりも、**必要量を安定して使えるか(増量できるか)**がポイントです。ここが弱いと、機器選定や提供メニューの設計に影響します。 Source
5. 給排水:工事費が伸びやすい“変数の中心”
内見時に見るべきポイント(特に重要)
- 給水・排水の立ち上がり位置(どこから取れるか)
- トイレ位置(排水合流のイメージが立つ)
- 床の条件(床下スペースがあるか/床上げが必要そうか)
- 屋外の**桝(マス)**の有無(確認材料が増えます) Source
内見時に必ず聞く質問
- 想定設備(厨房/シャンプー台/医療用シンク等)の前提で、排水経路は確保できるか
- グリストラップが必要な場合、設置可否・条件はあるか
- 排水口径や位置の資料(図面・設備図)が出せるか
- 過去に同業態(飲食・サロン等)の入居実績があるか Source
給排水は、契約後に制約が出ると「レイアウトを変える」だけで済まず、工法が変わる/床を上げる/機器仕様を変えるなど、連鎖的にコストが増えやすい領域です。 Source
内見時点では、少なくとも「経路を説明できる状態」まで情報を揃えることが重要です。 Source
6. 内見後にやるべきこと:不明点を「契約前に確定」させる段取り
内見時点で確定できない項目があるのは普通です。大切なのは、次のいずれかで「判断材料」を揃えてから契約することです。 Source
- 資料で確認(設備表、図面、過去の設備履歴など)
- 専門業者の簡易確認(電気・給排水の要点だけでも)
- 契約条件に反映(設備増設が不可の場合の取り扱い、工事区分・費用負担の明確化)
事業者として合理的なのは、物件の印象ではなく、条件を揃えてから意思決定することです。 Source
7. 内見時チェックリスト(コピペ用)
- 分電盤(主幹容量・回路数・空き)
- 動力(200V)利用可否
- 空調方式(個別か/建物側設備か)
- ガス(都市ガス/LP、メーター有無、増量可否)
- 給排水の立ち上がり位置
- トイレ位置(排水合流の想像ができるか)
- 床下の逃げ/床上げになりそうか
- 屋外桝(マス)確認
- 不明点は「契約前に確定する」前提で管理会社へ質問 Source
まとめ
浜松でテナントを借りる際、事業者の方が重視すべきなのは「借りられるか」ではなく、計画どおりに開業でき、長期的に無理なく運用できるかです。 Source
そのためには、家賃や立地の比較と同じくらい、電気容量・ガス・給排水の条件確認が重要になります。内見時点でも、分電盤やメーター、給排水の位置などから判断材料は得られます。 Source
一方で、契約容量の上限や増設可否、排水の成立条件などは、質問・資料・調査で詰めてから契約することが、追加コストや工程遅延を避ける現実的な方法です。最終的には「内見で見える情報」と「契約前に確定すべき情報」を分けて整理し、関係者と連携して条件を揃えることが、出店判断の精度を上げ、事業を安定させる近道になります。 Source
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